高度1万2千メートルで燃料切れとなった旅客機
世の中、嘘のような本当の話があります。
1983年の本日、カナダで起きた飛行機事故で後にギムリー・グライダーと呼ばれる事件が起きました。
燃料計の故障とヤード・ポンド法とメートル法の混用によるヒューマンエラーにより旅客機が高度1万2千メートルで燃料切れを起こしてしまいました。
燃料が切れてエンジンが停止してしまいましたが、パイロットの操縦により滑空し、カナダ空軍のギムリー基地の滑走路に無事着陸して乗員・乗客67名に死者がでなかった希有な事故です。
事故を起こしたエア・カナダはヤード・ポンド法をメートル法に切り替えており、事故機がメートル法用いる最初の機体でした。
飛行に必要な燃料量を2万2,300kgと算出し、燃料残量 7,682㍑を重量に換算する際に、リットルとキログラムによる比重 0.803 (kg/L) ではなく、誤ってリットルとポンドによる比重 1.77 (lb/L) を使用してしまった。
その結果(22,300 - 7,682 × 1.77) / 1.77 = 4,916 [L]とされたが、
本来は(22,300 - 7,682 × 0.803) / 0.803 = 20,088 [L]
22,300㍑必要なのに12,598㍑しか燃料を積んでおらず、計器も故障しているので、エンジンが停止してもポンプの不調と判断、その後も燃料警告が続き、やっと燃料切れに気づき、機長は目的地外着陸を決断した。
全てのエンジンが停止した時の高度が8,500m。
エンジンが停止して電力が途切れ、計器が作動しない中、降下率計、対気速度計、高度計、方位磁石など電力を必要としない計器で着陸に必要な情報を得た。
機体制御のための油圧システムの動力は、機体側面に展開する非常用風力発電機で得ることができた。
機長は、機体を滑空させながら着陸出来る空港を探し、かつて勤務した空軍基地に着陸させようとしたが高度が高いため、蛇行飛行で飛行高度を下げていった。
機長が着陸しようとしたギムリー空港は民間空港になっており、閉鎖された滑走路では自動車競争や様々なイベントが行われていた。
油圧不足で胴体着陸となったがこの自動車競争のために設置されていたガードレールを巻き込んで抵抗が増したので滑走路の端で行われていたイベント会場に突っ込むことも無く停止しました。
ヒューマンエラーから招いた飛行機事故ですが幸運も重なって、死者も出さず、飛行機の損傷も少なく、直ぐに復活したようです。
こんな事故が本当にあるんですね。
こういう事故は無くなって欲しいものです。
さて、本日は海の日、天ぷらの日、カシスの日、文月ふみの日、米騒動の日になっています。
コロナが無ければ東京オリンピックの開会式が行われていました。
昨日の感染者数は、過去最高となり、感染の連鎖がなくなりません。
鳥取県では第二波とし、東京に行った保育士と東京から来た人の2人が感染しましたが、そこからの二次感染者は今のところは出ていません。
やはり、飲食店、特に夜の街が危ないのでしょう。
だとすると対策はあると思います。
接待を伴う飲食、性風俗等のPCR検査を徹底して感染者を少なくすると共に一定期間、こういう店の補償をもって閉鎖させることじゃないかな。
第三波を防ぐためにも是非、対策を講じて欲しいものです。