無借金人生
私が3才の時に父親が事業に失敗してしまった。
経営していた会社が倒産し、裕福だった祖父が残した愛媛県の特急が止まる駅から数百mにある千坪の屋敷(現在、跡地は銀行の独身寮)、借家数軒、住友金属の株式等を全て無くしてしまった。
再就職した先の給与も差し押さえられて極貧に近い幼少期を過ごしました。
貧しい中育ったのであまり贅沢な事を考えない、無駄使いをしない習慣がつきました。
中高校生の頃は特に夢や希望も無く、漠然と人並みの生活が出来ればそれで良い、国立大学に行っとけば人生なんとかなるんじゃないかくらいに思っていました。
大学は好きな生物や山と関われる林学にしようと思い、寝台急行列車に乗って鳥取大学を受験し、合格し県庁に入って、定年しても県職員を続けております。
父親の借金からの貧乏なので、借金=貧乏ということで借金が怖く、学生時代百科事典を月賦で買った以外は、大きなものもキャッシュで払い、無借金人生を送ってきました。
一番大きな買物は奥さんの実家ですが、これもキャッシュです。
結果的に贅沢しない、利息を払わず貰うだけなので、全国で一番安いと言われている鳥取県職員ですが、奥さんを専業にしても少しは貯金ができ、娘や息子には奨学金を借りさせずに大学に行かせることが出来ました。
子どもが小さい時にマイホームを建てた同僚の多くが退職金でローンの残りを払っています。
人生100年時代、2000万は必要と言われている中、家を建てない選択をして良かったと思います。
建てればローンが必要だったでしょう。
今頃、株なんかやる余力は無かったかもしれない。